讃仏偈

仏説無量寿経の一部。「讃仏偈」は仏を讃嘆する偈(うた)」の意味であるが、この「仏」は、阿弥陀如来でもなく釈尊でもなく「世自在王仏」である。かつて阿弥陀如来が法蔵菩薩であったとき、世自在王仏のもとに弟子入りしてその功徳を讃嘆し、このような優れた仏のもとで修行してならぶもののない浄土を作り上げると誓われたものである。

経段

光 顔 巍 巍(こうげんぎぎ) 威 神 無 極(いじんむごく) 如 是 焔 明(にょぜえんみょう) 無 与 等 者(むよとうしゃ)
日 月 摩 尼(にちがつまに) 珠 光 焔 耀(しゅこうえんにょう) 皆 悉 隠 蔽(かいしつおんぺい) 猶 若 聚 墨(ゆにゃくじゅもく)
如 来 容 顔(にょらいようげん) 超 世 無 倫(ちょうせむりん) 正 覚 大 音(しょうがくだいおん) 響 流 十 方(こうるじっぽう)
戒 聞 精 進(かいもんしょうじん) 三 昧 智 慧(さんまいちえ) 威 徳 無 侶(いとくむりょ) 殊 勝 希 有(しゅしょうけう)
深 諦 善 念(じんたいぜんねん) 諸 仏 法 海(しょぶつほうかい) 窮 深 尽 奥(ぐじんじんのう) 究 其 涯 底(くごがいたい)
無 明 欲 怒(むみょうよくぬ) 世 尊 永 無(せそんようむ) 人 雄 獅 子(にんのうしし) 神 徳 無 量(じんとくむりょう)
功 勲 広 大(くくんこうだい) 智 慧 深 妙(ちえじんみょう) 光 明 威 相(こうみょういそう) 震 動 大 千(しんどうだいせん)
願 我 作 仏(がんがさぶつ) 斉 聖 法 王(ざいしょうほうおう) 過 度 生 死(かどしょうじ) 靡 不 解 脱(みふげだつ)
布 施 調 意(ふせじょうい) 戒 忍 精 進(かいにんしょうじん) 如 是 三 昧(にょぜさんまい) 智 慧 為 上(ちえいじょう)
吾 誓 得 仏(ごせいとくぶつ) 普 行 此 願(ふぎょうしがん) 一 切 恐 懼(いっさいくく) 為 作 大 安(いさだいあん)
仮 使 有 仏(けしうぶつ) 百 千 億 万(ひゃくせんのくまん) 無 量 大 聖(むりょうだいしょう) 数 如 恒 沙(しゅにょごうじゃ)
供 養 一 切(くよういっさい) 斯 等 諸 仏(しとうしょぶつ) 不 如 求 道(ふにょぐどう) 堅 正 不 却(けんしょうふきゃく)
譬 如 恒 沙(ひにょごうじゃ) 諸 仏 世 界(しょぶつせかい) 復 不 可 計(ぶふかけい) 無 数 刹 土(むしゅせつど)
光 明 悉 照(こうみょうしっしょう) 徧 此 諸 国(へんししょこく) 如 是 精 進(にょぜしょうじん) 威 神 難 量(いじんなんりょう)
令 我 作 仏(りょうがさぶつ) 国 土 第 一(こくどだいいち) 其 衆 奇 妙(ごしゅきみょう) 道 場 超 絶(どうじょうちょうぜつ)
国 如 泥 洹(こくにょないおん) 而 無 等 双(にむとうそう) 我 当 哀 愍(がとうあいみん) 度 脱 一 切(どだついっさい)
十 方 来 生(じっぽうらいしょう) 心 悦 清 浄(しんねつしょうじょう) 已 到 我 国(いとうがこく) 快 楽 安 穏(けらくあんのん)
幸 仏 信 明(こうぶつしんみょう) 是 我 真 證(ぜがしんしょう) 発 願 於 彼(ほつがんのひ) 力 精 所 欲(りきしょうしょよく)
十 方 世 尊(じっぽうせそん) 智 慧 無 礙(ちえむげ) 常 令 此 尊(じょうりょうしそん) 知 我 心 行(ちがしんぎょう)
仮 令 身 止(けりょうしんし) 諸 苦 毒 中(しょくどくちゅう) 我 行 精 進(がぎょうしょうじん) 忍 終 不 悔(にんじゅうふけ)

生駄 真

2013年6月3日 読み仮名の間違いを修正

2012/10/26 掲載