食事のことば

親鸞聖人750回大遠忌を記念して改定された食事のことば。

食前のことば

代表 合掌。多くのいのちと、みなさまのおかげにより、このごちそうをめぐまれました。
一同 深くご恩を喜び、ありがたくいただきます。

食後のことば

代表 合掌。尊いおめぐみをおいしくいただき、ますます御恩報謝につとめます。
一同 おかげで、ごちそうさまでした。

詳細

「いただきます」の意味は、単に料理人に対する感謝の表現にとどまらない。

日本人は古くから「おかげ様」、つまり「すべての物事は目に見えない多くのご縁に依って成り立っていること」を知っていた。

そしてまた、私達が日頃頂いている食事は、無から生み出されたものではなく、他の命を奪っていること、奪うことが当然の権利ではなく、我々の浅ましい性であることを知っていた。

この二つの思想は、仏教が根底にある。そして、「いただきます」は、我々が決して自分一人の力で生きているのではなく、多くの犠牲と支えの上に命を繋いでいることを心に刻んで、大切に生きることを誓う言葉でもある。

ここに定められた「食前のことば」「食後のことば」は、「いただきます」「ごちそうさま」をより具体的に表現したものである。

生駄 真

2012/11/04 掲載